加齢黄斑変性
加齢黄斑変性とは、モノを見るときに重要なはたらきをする黄斑(網膜の中心部)が、加齢とともにダメージを受けて変化し、視力の低下を引き起こす病気です。
黄斑が変化すると、視野の中央が暗くなる・欠ける、モノがゆがんで見えるなどの症状が出ます。最初は片方の眼に起きて程度も軽いために見過ごしていることも少なくありません。しかし、徐々に、状態によっては急速に、視力が低下します。加齢黄斑変性は、糖尿病網膜症、緑内障とともに、失明を引き起こす病気として注意が必要です。
加齢黄斑変性には「萎縮型」、「滲出型(しんしゅつがた)」の2種類があり、それぞれ病態が異なります。
- 加齢黄斑変性の種類と分類
- ●萎縮型
黄斑の組織が加齢とともに萎縮する状態です。視力低下は軽度ですが、進行がないかどうか定期的な検診が必要です。
●滲出型
網膜の後方になんらかの原因で新しい血管(新生血管)ができます。新生血管は正常の網膜にはない血管で非常にもろく、成分が漏れ出て溜まる、あるいは出血を起こしやすいという特徴があります。
この異常な血管から出た血液やその成分が、黄斑の組織にダメージを与えて、視覚障害を引き起こします。